ないんたんの予報の読み方
卒業論文では天気予報の研究をしており,独自のアルゴリズムを用いることにより気象庁が発表しているナウキャストと呼ばれる予報よりも 1 時間先の未来まではより高い精度で予報ができることを示した.
大学院に上がり研究室が変わったが,現在も個人的に天気予報の研究を継続している.採用しているアルゴリズムは 1 分単位の細かな予報も可能であり,その実証実験を兼ね,この度 6 月から『ないんたんの予報』を実験的に公開した.梅雨に突入したこともあり,今のところ精度については「@sumi_eee: 最近ないんたん予報あたりすぎてないんたんが雨降らせてるんじゃないかという疑惑」と言われる程度には好評である.
ないんたんの予報は以下の各地域について Twitter Bot とグラフの 2 つを公開している.現在のところ,各地域の主要な大学のキャンパスについてのピンポイント予報を行っている.
- ないんたん大阪 @ninetan_osaka … [グラフ]
- ないんたん京都 @ninetan_kyoto … [グラフ]
- ないんたん東京 @ninetan_tokyo … [グラフ]
- ないんたん兵庫 @ninetan_hyogo … [グラフ]
- ないんたん和歌山 @ninetan_wakayam … [グラフ]
Twitter Bot は現在のところ,30 分毎にある程度の降水確率があれば今から先 2 時間半程度について予報を行い降水確率をつぶやくのみである.一方,ないんたんの予報のグラフは,従来の天気予報では見ることのできない雨の強さの確率を用いて表される.そのため,確率に不慣れな人には読むのが難しいという話を聞いた.そこでこの記事は主にグラフの読み方について記述する.

上図は 7 月 7 日 5 時 5 分時点での駒場キャンパスの予報である.ないんたんの予報のグラフは基本的には 50% のラインの色を読み取れば良い.例えばこの図からは,5 時 24 分から 0.1 ミリ時以上の雨が降り始めそうである,ということが読み取ることができる.これは,5 時 24 分の時点では 0.1 ミリ時以上の雨が降っている確率の方が降らない確率より低いのに対して,5 時 25 分の時点ではそれが逆転していることから,5 時 24 分に 0.1 ミリ時以上の雨が降り始めると考えられることによる.
このグラフには 50% のラインの色を読んで得られる情報よりも多くの情報が記述されている.例えば「運が悪ければ 5 ミリ時以上の雨 (緑色) が降る確率が少しあること」や「5 時 59 分から雨が一旦止む予報が出ているが,止む確率は高々 70% 程度しかないこと」が,さらに踏み込んだ情報を読むとすれば「5 時後半に降る雨のピークは 5 時 45 分前後であること」が読み取ることができる.
以上がグラフの読み方であるが,ないんたんの予報を活用する時には以下の点には注意して欲しい.
- 降水の開始時刻ギリギリを狙わない.多少前後する可能性があるので,10 分程度の余裕を持って行動するのが望ましい.
- 確率が低いからと言って雨が降らないと思わない.例えば 20% と予報した時は,5 回に 1 度は雨が降る.布団を干している時など,雨が降るとすごく困るような時は行動のしきい値を低めに持つのが望ましい.
- 短時間 (30 分以下程度) の谷がある場合もそこを狙うことは避ける.谷となっているところは前後に雨が降るということであり,大気が不安定であるということである.大気が不安定な場合は突然雨が降り始めることがあるので,出来る限り一番最初の雨が来る前に行動を起こすことが望ましい.
これらを踏まえた上で,ぜひ『ないんたんの予報』を活用して欲しい.
※ 予測不可能は本来灰色で表示されるべきですが,Google Chart API の仕様上,くすんだ赤紫色で表示されることに注意してください.
※ 予報によって起きる損害や不利益に関しては免責とさせていただきます.
